カーボンニュートラル推進にAIを活用
カーボンニュートラルについては、大企業主導で進んでいますが、中小企業も進めていかないと、サプライチェーン全体のCO2量の規制が厳しくなるので、ビジネス維持のためには対応することが必要となっています。
ボンニュートラル推進のためには、カーボンニュートアルを理解してCO2の計算し、次に減らすという手順になります。そしてそのCO2計算はずっと続けていくことになり、使用している設備や車の燃料消費を計算するというような地道で工数がかかる作業が求められます。
少々気が遠くなる話ですが、ここでは、これらの地道な作業をAIでどれだけ効率化できるかというところを明らかにするため、基本の進め方を理解した上で、AIの活用方法を検討していきます。
下記は環境庁が出している脱炭素導入ハンドブックです。基本的な進め方が載っていますので、まずはこちらを御覧ください。ワードプレスはPDFをリンクとして埋め込めないようなので、画像を貼り付けています。エクセルをダウンロードするには、下記リンクにアクセスしてダウンロードしてください。
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/SME/pamphlet/santei.pdf?thttps://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/SME/pamphlet/santei.pdf?t
上の資料を見たら分かるようにCO2計算はそれほど難しいものではありません。しかし、これを延々とアップデートしていくのはかなりの負担になります。
CO2削減の機器を入れる、というような投資効果見積もりも、支援するシステムはいろいろあります。
このCO2の計算作業をAIを活用したサポートを提供している企業があります。以下はその一例です。
CO2排出量計算システムの費用は、サービスによって以下のように異なります:
主なサービスと料金
ScopeX(スコープエックス)
• スタータープラン:初期費用30万円、月額5,000円
• ベーシックプラン:初期費用60万円、月額20,000円
• エンタープライズプラン:要相談
ソフトバンク クラウド炭素管理
• 活動量の入力またはデータ連携の設定で、サプライチェーンGHG排出量の算定・可視化が可能
• AIチャットボット「Dr.Zero」による自動サポート機能付き
• 料金は個別見積もり
無料の選択肢
経済産業省が提供する「エネルギー起源二酸化炭素排出量等計算ツール」を利用することで、無料でCO2排出量の計算が可能です。
システム選択のポイント
1. 自動化のメリット
• 請求書やレシートをアップロードするだけで自動計算
• 排出係数の更新が自動で行われる
• データの一元管理が可能
1. コスト比較
• エクセルでの管理:初期費用のみ
• システム導入:初期費用+月額費用が必要
現時点の結論
まずは無料の経済産業省提供ツールで始め、業務量や管理の複雑さに応じてシステム導入を検討するのが賢明と思います。
中小企業でカーボンニュートラルを推進する場合のステップ
上でCO2計算について話しましたが、全体としては下記のようなステップになります。
準備段階
自社の排出量把握
• CO2排出量の現状を可視化し、どの部分で排出量を削減すべきかを分析
• 排出源となる設備や活動を特定し、具体的な数値を算出
計画策定
目標設定と実行計画の立案
• 2030年までに46%削減、2050年カーボンニュートラルなど、具体的な目標を設定
• 省エネ診断を実施し、実現可能な削減計画を策定
実施フェーズ
省エネルギー対策
• LED照明や高効率空調への切り替え
• 設備の運用改善や老朽化対策の実施
再生可能エネルギーの活用
• 太陽光発電などの再エネ設備の導入
• 再生可能エネルギー100%電力への切り替え
フォローアップ
進捗管理と改善
• 定期的な排出量の測定と目標達成度の確認
• 必要に応じて計画の見直しと追加対策の実施